「醸造アルコール」とは?
醸造アルコールとは、主にサトウキビを原料として発酵させた純度の高いアルコールのことを指します。
サトウキビ由来の香りや味わいは無く、スッキリとクリアな味わいです。
日本酒造りにおいては香味調整に使われることがほとんどです。
香り成分は水分よりもアルコールに溶けやすい性質を持っています。そのため、アルコール添加された日本酒の方が香りを感じやすくなります。
また、アルコールを添加することによって、軽やかでクリアな味わいへと変化します。アルコールの刺激が加わるため、キリッとした味わいがより感じられるようになります。
醸造アルコールの原料は?知っておくと安心!
醸造アルコールの原料は糖質とデンプン質のものに分けられます。
糖質の原料はサトウキビやテンサイ、これらからとれる糖廃蜜です。
デンプン質の原料としてはトウモロコシが最も多く使用されています。そのほかにソルガムや小麦などの麦類の穀物や、ジャガイモやサツマイモなどのイモ類が使用されます。
これらの原料を発酵させたのち蒸留することで醸造アルコールが造られます。
醸造アルコールは体に悪い?毒性は?正体を暴く!
醸造アルコールは主に上記の材料で造られた蒸留酒と言えます。原料や製法は焼酎とほとんど変わりません。
醸造アルコールは食品に由来する物からつくられているため、毒性はありません。
醸造アルコールは悪酔いの原因?ウソかホントか検証してみた!
醸造アルコールは食品に由来する物からつくられており、醸造アルコールが原因で悪酔いを引き起こすことはありません。
ほとんどの場合は、体内でアルコールを分解する速度がお酒を飲む速度に追いつかないことが悪酔いの原因です。
お酒を飲むとアセトアルデヒドという有害物質が体の中に発生します。このアセトアルデヒドを分解する速度は個人差があり、その人の限界を超えると頭痛や吐き気などの悪酔いの症状が現れます。
日本酒は他のアルコール飲料と比べて甘味が強く飲みやすいため、気が付かないうちに飲み過ぎてしまうことがあります。
悪酔いを防ぐためには自分の限界を知り、
醸造アルコールが二日酔いの頭痛を引き起こす!?
二日酔いも同じく、醸造アルコールが原因で起こることはありません。
二日酔いはアセトアルデヒドの分解が追い付かない場合に起こります。アセトアルデヒドを分解できる速度は個人差はありますが、分解速度を上回るアルコールを摂取することで二日酔いの症状が出てしまうため、適度な量で楽しみましょう。
醸造アルコールとエタノールの関係は?結びつきを解説
醸造アルコールとは主に飲用に使われるエタノールです。サトウキビやトウモロコシなど天然の原料を発酵させて蒸留したアルコールを指します。管轄は財務省で、酒税法に基づき酒税が課せられます。
対して工業アルコールと呼ばれるものがあります。工業アルコールは原料や製造方法の違いから発酵アルコールと合成アルコールに分けられます。
醸造アルコールは消毒にも使える?消毒効果は?
醸造アルコールもアルコールの一種であるため、手指などの消毒に使用できます。
様々な蔵元から60~77%程度の濃度で発売されています。
醸造アルコールはアレルギー体質にどう影響する?
醸造アルコールは蒸留によりアルコール分を蒸発させ濃縮させているため、原料の成分はあまり残っていないと思われますが、上記の醸造アルコール原料の中にアレルギーをお持ちの方は醸造アルコールを使用した日本酒を避けましょう。醸造アルコールを使わない日本酒もあります。
醸造アルコールを使わない日本酒ってあるの?実はあります!
醸造アルコールを使用せず米・米麹・水だけで造られた日本酒を純米酒といいます。特定名称酒の中では純米酒・純米吟醸酒・純米大吟醸酒・特別純米酒がこれに当たります。